356 うにはそのままでは食べれない

ある日、ある人が、
僕に黒くてトゲトゲがいっぱいついてて、
ウネウネ動いてる物をくれました。

「これ、おいしいよ。」
「え゛？」

どう考えても、宇宙人にしか見えないだろ？これ。。
しかも手のひらに置くな！っつの。
手にひっかかって痛いのよ。これ。。

「食べるの？これを？？」
「そ。おいしいよ～。じゃあね～！」

さて、僕はこれをどうにかしなければならない。
その人から聞いたのは、食べれるらしいという事だけだ。
しかし、見た目からして、どう考えたって食べれない。
トゲトゲがのどにひっかかるだろ。
の前に、
口に入れたとたんに口の中は血だらけだ。
そもそも、
ずっと手のひらで持っていることすらできない。。

僕はこれをどうにかしなければならない。
簡単な方法、自分で考えついた方法がある。
手を離す。落とす。もう知らない～。

「イテ！」
やつが動いてトゲ刺さった。
湧き上がる憤り。

その時、誰かが囁いた。
「だれかに投げつけろ！」
「知らん顔して誰かに押し付けてしまえ！」
「もっと、巧妙に。こう言って渡せ。― これ、おいしいよ♪」

---

うにはそのままでは食べられない。
どう考えてもおいしそうに見えない。
でも中には外見からは全く想像つかない、
柔らかくて、いい香りで、おいしいものが詰まってる。
うにには食べ方がある。

試練には処理の仕方がある。
それを今日ある友人が教えてくれた。
試練＝感謝にするには、処理の仕方があるのだ。
たいていの人はそれをしないで、捨てようとするか、
誰かに投げつけるか、そのまま食べて怪我をする。
処理には、手間と時間と、リスクが伴う。
でも、分かってる事が一つ。
神様は中身のないうには与えない。

---

ちなみに、てではうにが好きではない。。